膝の痛み

症状

膝の症状は、

  • 膝関節の痛み
  • 膝関節周囲の痛み
  • 動きの悪さ(膝の曲げ伸ばしができない)
  • 膝関節の腫れ(水が溜まっている)

などがあります。

膝関節周囲の痛む場所は、

  • 膝のお皿の周囲
  • 膝の内側
  • 膝の外側
  • 膝の裏側
  • すねの骨の上の方

と様々です。

原因

骨・関節の問題としては、

  • 変形性膝関節症
  • 関節水腫
  • 靭帯損傷
  • 半月板損傷

などがあり、筋肉やその他軟部組織の問題としては、

  • 膝関節周囲の筋群の痛み
  • 腸脛靭帯炎
  • 鵞足炎
  • 膝蓋靭帯炎

などがあります。

膝関節に痛みが生じる

痛みがあるから動かさない

動かさないから筋肉や関節包などが委縮する

関節が硬くなる

関節が硬くなるからさらに痛みが出る

といった悪循環が生じます。

膝痛の原因は日常生活の習慣や姿勢、身体の使い方が大きく関与しています。

​膝痛の原因として、

  • 立ちっぱなしが長い
  • 座りっぱなしが長い
  • 重たい荷物を持つ事が多い
  • スポーツや事故などでの怪我
  • 姿勢のゆがみ

​などが挙げられます。

​立ちっぱなしや座りっぱなしが長かったりすると、血液の流れが悪くなり膝関節周りの筋肉は硬くなります。

​筋肉が硬くなると、筋肉の付着部で炎症が起きたり、膝を曲げ伸ばしした時に痛みが出る事があります。

​スポーツや事故などで膝関節を捻ってしまったり、過度の力が関節に加わると膝関節の靭帯や半月板(軟骨)が損傷する事があります。

重心がいつも偏っていると2本の足で支えるべき体重を1本の足で支えないといけなくなり、疲労から筋肉が硬くなったり、膝の軟骨がすり減ってくる場合があります。

膝関節の軟骨が減ってきて関節に痛みを出す「変形性膝関節症」は、加齢に加えて体の使い方も原因になります。

​予防と対策

膝痛にならないようにするためには、「適度な運動」を行わなければいけません。

​膝周囲の筋肉は日常生活において使う頻度が多く、運動の少ない人は疲労が筋肉に蓄積してしまう事が多いです。

​そのため適度な運動を行う事で疲労を改善し筋肉を良い状態に保つ必要があります。

​膝関節の関節液(潤滑油のようなもの)は、関節を動かす事で関節包という組織から滲み出ますので、関節が油切れのような状態にならないように適度な運動を行わなければいけません。

​運動療法のおすすめは、ウォーキングなどの有酸素運動になります。

膝関節が痛く歩けない場合はプールでウォーキングを行うことをお勧めします。

また膝関節に動きの制限が出てる場合にはストレッチも有効です。

膝を曲げていき、突っ張りや軽い痛みを感じた所で10秒から30秒ほどストップします。

伸ばす方も同じように行います。

どちらも有酸素運動を行った後に行うのが良いです。

​膝痛が出る時は、股関節や足首にも異常がある事が多いので、膝痛にならないために股関節や足首の関節も日頃から動かして柔軟性を保つ事が大切です。

施術を受ける

  • 運動療法もしっかりやってみたけど症状が取れない
  • 仕事でどうしても同姿勢の時間を減らすことができない
  • とにかく運動が苦手で運動療法を続けることができない

といった場合には、プロの施術を受けて筋肉や筋膜の状態を改善していくという事をおすすめします。

筋肉や筋膜がこった状態、痛い状態を放置すると膝の関節の動きを制限するようになってきます。

膝の動きに制限がかかってしまうと、膝周囲の組織は血流不足になり酸素、栄養不足になります。

そうなると膝関節にかかる負担に偏りが生じ、半月板(膝の軟骨)の病変のリスクが高まり、状態が悪くなると手術が必要になることもあります。

それらのリスクを軽減するため、膝の痛みは放置せず早めに対処をしていきましょう。

そうすることで、ケアにかかる精神的負担、時間的負担、経済的負担を軽減することができ、スッキリした意欲的な日々を過ごせるようになります。

膝の病態の図